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ひとなつの



3年の夏、須藤衛 (すどう まさる) は鎌鞍学園への編入手続きを済ませた。
幼い頃に住み慣れたこの街は、離れてから4年半経つのに変わってはいない。

「マサルって、まだあの人のこと、HERO だなんて言ってるんだ」
団地仲間の同い年、幼なじみの 有栖川巴梨 (ありすがわ えり)、 通称 “ありす” が幼き頃の良き思い出を、しらけた口調で貶すのは、テニスで思うような結果が出ないからだ。

「相変わらず涙もろいし子どもっぽいのな。 いい加減大人になろうぜ、マサル」
同じ名前の腐れ縁、桃谷賢 (ももたに まさる)、 通称 “モモ” は、同い年のくせに妙に大人びた声で、4cm上から見下ろすように言う。
そんな彼の興味は、当時の記憶よりももっぱら体育祭でのフォークダンスのお相手だ。

「HERO? ドラマか何かの? あ、今はセンセって呼んでね」
近所のお姉さんで音楽教師の 小野寺海雪 (おのでら みゆき)、 通称 “みゆき姉ちゃん” は、体育祭の副指揮を任されたことに有頂天で、思い出す気すらないようだ。

4年半。 誰も変わってはいないはずなのに
どこか、何か、変わっている。

「まもなく体育祭です。 限りある日数、協力して最高の体育祭にしましょう」
人気No.1の校内放送番組でパーソナリティを務める 志水亜子(しみず あこ) のそのフレーズが、あの頃を呼び起こさせる。

彼に教えてもらった海風が通る灯台で、幼い頃に何度か遊んだ友達の妹、通称 “泣き虫小モモ” の 桃谷千春 (ももたに ちはる) が、左手の薬指を触りながらつぶやいた。
「HERO はいるのでしょうか?」

少し、くじけそうになっていた。
でも取り戻したい、ただそれだけを願って――――

この街には、HERO がいる。

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