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父娘の秘密 ~妻に言えない親子の関係~



(娘もすっかり年頃だな……)
私、青木龍太郎は、そんなことを思いながら慣れない手つきで包丁を握っていた。
今日は娘・里紗の誕生日。 泊まりがけの研修で家にいない妻の代わりに、普段はあまりしない料理などをして、娘の誕生日を暖かみのあるものにしようとしていた。
(話が続かなくなったな、娘と……)
娘は思春期まっただ中。 男親とそうそう会話が弾むはずもない。
正直なところ私も娘との接し方を考えあぐねていたので、娘の相手は妻にまかせがちにしていたのだ。

今日はどうしようか、などと迷っていると、娘が帰ってきた。
「お、おかえり……」 「ただいま……」
娘の返答は素っ気ない。
「今日は母さんがいないけれど、俺が誕生日を祝ってやるからな」 「うん」
「出かけたりするなよ」 「わかっているって」
「この料理、俺が頑張って作ったんだぞ」 「……そう」
食事の間もやはり会話は途切れがちになる。 折を見てプレゼントを渡すも、お礼を言うわりに里紗の顔は晴れない。
考え事をしているようにも感じられるが、年頃の娘としては男親よりも女親のほうが色々と話しやすいのかもしれない。

ぎこちない雰囲気のまま食事も終わり、私は皿洗い、里紗は風呂へ向かった。
しかし食事の後片づけが終わっても、里紗はまだ風呂から上がらない。
急ぐわけでもなかった私は、里紗との微妙な距離感に寂しさを感じたことから、リビングで酒を飲み始めていた。
テレビを眺めながら酒を飲んでいると、気疲れからか次第に眠気が襲ってきた……。

ふと下半身に違和感を覚えて、私は目を覚ました。
正確には、“目を覚ました” と思った。 夢とうつつとを行き来しているような状態なのかもしれない。
重いまぶたを上げると、信じられないようなことが起こっていた……。



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| 2013.02発売 | 17:28 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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